私の歯科技工士人生について。

こんばんは。サシミです!改めまして、私は歯科技工士歴25年の現役歯科技工士です。もう少し、私の素性を書きたいと思います。歯科技工専門学校を卒業後、2年間専攻科に進みました。計4年間技工について学びましたが、専攻科に通った2年間は遊びたい為です。正直言って、このままラボに就職しても使い物にならない事が自分が一番良く分かっていました。

私の父は歯科技工として開業していたので、技工士のキツさも、美味しさもなにもかも把握していました。なので、専門学校レベルでは所詮国家試験に受かるだけの事を学校側も教えればいいのです。とにかく、国家試験合格率を上げればいい。卒業後なんて関係ないのでしょう。だから、敢えて専攻科に進みました。専攻科に行けば、歯科技工士として使い物になるのか。答えはNOでしたが、技工士という職業には格差がハンパない事が分かりました。

保険であるインレー、クラウンでは歯科医の奴隷同然、しかし、セラミストになればワンチャン稼げる。カリスマ技工士の講習会に出ればワンチャンある!という事が分かりました。と同時に、この現実もまた歯科技工士界の闇だと気付きました。

セラミストにならないと稼げないと私達は専攻科時代に毎日毎日築盛練習をしました。でもこれ、ほとんど意味ありませんでした。何故なら新卒の技工士にメタルボンドなどやらせてくれるはずがありません。専攻科を卒業後、私は歯科医が15人くらい在籍している歯科医院の院内ラボに就職しました。技工士も15人位いました。現場では、専攻科で2年間勉強しようが新卒には変わりありません。給料も専門学校を卒業後、そのまま就職した人達と一緒でした。

仕事内容は、やはり、インレーとメタルコアから。これが現実だと分かっていました。早くクラウンやブリッジをやらせてもらえるように頑張ろうと毎日頑張りました。同時に私は、院内ラボの最大の利点である、実際に患者さんの口腔内が見れる事を最大限に生かそうと思いました。自分が作ったインレーがどの位調整されているのか、何度も診療室に顔を出しました。

 

そうすると、有難い事に色々な先生が私に声をかけてくれる様になり、自分が製作した補綴の感想や、実際に口腔内で起こった事など教えてくれる様になりました。

こうなってくると仕事は夜遅くまで続きますが、凄い有意義な時間で仕事が楽しく思えました。

しかし、こんな有意義な毎日も長くは続きませんでした。。。

 

続きはまた書きます。