私の歯科技工士人生について ⑫

おはようございます!サシミです!前回は売り上げと給料について書きました。中々こういう情報って知らないし、教えてくれる人もいないですよね。私は教えますよ。書きますよ。同じ技工士として活躍している特に若い技工士がこれ以上過酷な労働状況にならないように、1人でも多くの技工士が豊かに暮らせるようになれたら良いなと25年の経験からお伝えしたいと思います。私が勝手に買いているだけですので、信じる信じないも自由です。

 

先日、オールマイティーこそ最強であると書きましたが、その意味とは技術的にオールマイティーという事ではないです。はい。知識的にです。ベストは義歯も架工も全て作れる技工士ですが、現実的には無理です。未だにいるとしたら天才か、団塊の世代の人でしょう。今の時代では細分化が進み全ての技術を持つということは効率が悪すぎます。私が必要なオールマイティー力とは、ドクターや患者さんが必要とするオールマイティーな知識を持つことです。私は架工の人間なのですが、いずれ義歯になる歯を作る時にはレストシートやガイドプレーン、アンダーカット量や着脱方向などの知識は必要です。実際に義歯を作る訳ではありませんが、後に出来上がる義歯がより良いものにするには鉤歯の形態が重要になります。形だけのレストシート、何も考えられてない鉤歯が非常に多いです。これでは、後に義歯を入れる患者さんが可愛そうです。

また、ドクターと会話をする時向こうは当然義歯の知識があると話をしてきます。当然ですよね。ドクターはクラウンもセットするし、セラミックも義歯もインプラントも全ての補綴を患者さんにセットします。その会話の中で「義歯は作ってないから分かりません」とか技工士側から言われたら、わかる人に代わってくれと言われます。当然です。まだまだ技工士として経験の浅い2年目位なら周りも先輩ばかりなので勉強を積めば良いのですが、5年目以降の技工士もこの言葉を使う人多いです。逆に自分が新人の時にはこういう人に教わりたくないですよね。実際に普段作らない義歯の勉強、口の中の歯肉の事、ドクターが使う歯科用語など普段の歯科技工で使わない知識を是非勉強してみて下さい。ドクターとのやり取りが楽しくなるし、知識は自分を守る武器にもなります。

ドクターサイドの専門用語で良くあるのが、英語表記の頭文字をとった言葉です。もし聞いた事がなければ、「勉強不足で大変申し訳ございませんが、どう言う意味か教えていただけますか?」と聞いてみましょう。ドクターはちゃんと丁寧に教えてくれますよ。「何だ!そんな事も知らないのか!?」と言われてしまうとすれば、技工分野の技工士なら知ってて当然の事を「分からない」と言ってしまった時でしょう。

もう一度言います。知識は自分を守る武器になります。一日一つでも良いです。歯科技工のプロであるならば、プロなりに知識を付けましょう。