私の歯科技工士人生について。 ㉗

こんばんは!サシミです!今日も一日お疲れ様でした。今日は技工士の自己満足の世界について書きたいと思います。技術職の人はそのものを完成させる時に、自身の基準で完成というゴールを決めると思います。まだ先輩からチェックをしてもらっている人は別として。

自分でゴールを決める基準は一定でなければならないと私は思っています。特に歯科技工士は口腔内で起こりうる歯肉の状態や顎の動きを模型上で表現し、再現しなくてはいけません。しかし、いつの間にか自分が自分が思うカッコイイ咬合面形態や裂溝、咬頭の角度に走りがちです。妄想の世界で自分がいいと思う形にこだわり、時間をかけて作った補綴が実は口腔内ではマッチせずに真っ平らになるまで削られた挙げ句に再製として帰ってきては何の意味もありません。カッコイイと思っているのは自分だけです。模型で見る分には、誰が見ても天然歯の様な形態でも、患者やドクターの希望とかけ離れていては意味が無いのです。これ、凄く大事な事です。

模型上での自己満足を満たすだけの補綴は実は誰も望んでいません。ただの自己中のオ◯ニー野郎です。下品ですみません。。。

しかも自己満足に走り出すと、時間も意味なくつぎ込んで行くことになります。自己満足とプロの仕事は別です。自己満足を満たすのならサンプルにつぎ込みましょう。模型上で最高に映える表現をできるのはサンプル模型でだけです。

これはクラウンをやり始めた若い人に多いのですが、模型を見る限り臼歯の咬頭や、犬歯の尖頭が長年の側方運動により咬耗しフラットに近いのに、生えたての様な咬頭ツクンツクンに尖らせて、展開角もバリバリの上顎6番(カッコイイとされている綺麗な6番)をワックスアップしてくる人多いです。もっと周りを良く見ようとアドバイスします。こんなクラウン一本仮にセットされてしまったら、額運動にかなりの支障が出ます。自己満足で患者の口腔内を壊してしまうのです。責任重大です。

次回は自己満足の闇をもっと掘り下げたいと思います。