私の歯科技工士人生について ⓸

こんばんは、サシミです!今日も一日お疲れ様でした。前回からいじめについて書きましたが、今もし職場で同じいじめにあっている若い技工士さんは、すぐにそのラボを、辞めましょう!今はどこのラボも人手不足です。そこで我慢してても腕は上がりません。際立って上手い人、尊敬出来る技工士に出会っていない人も外に出てみて下さい。もっといい条件、もっと自分の目指すスタイルの技工士に出会えるかもしれません。

私がいじめにあっていてもそのラボにい続けた理由は、とにかく口腔内でのデータを取る事。特に前歯のシェードのデータを完成させる目標がありました。自分のイメージと実際に口腔内に入った時の色が合うかどうか。この差を無くすのが最終目標でした。

技工士歴3年目になり、前装冠をやらせてもらえる様になり、ここからが勝負だと思いました。保健の前装冠でも可能な限り周りの天然歯に合わせようと色々工夫しました。前装冠は舌側がメタルなので、透明感が出せません。光も透過しません。なのでオペークでいかに擬似的に透明感を作るか研究しました。インサイザルオペークは紫とグレーを混ぜた物がベストだと分かりました。それを縦に細い筋状に描く様にします。これはやり過ぎだろというくらいやらないと、口腔内では効果が出ません。やってない物とそんなに変わらないのです。これは不思議でした。色を入れたはずなのにそれが見えなくなるのです。面白いなあと思いました。

硬質レジンでは、ポーセレンの様にエクスターナルステインで色を乗せる事が出来ないです。シェードガイドにない色の場合どうするか考えました。自由に着色出来る材料を探しました。もちろんそんな物は売っていないので自分で作ろうと思いました。結果たどり着いたのが、今で言うGCのナノコートラボの様な表面滑沢材にステインを溶かして塗る事でした。これは当時誰もやっていなかったので自分には画期的でした。この方法により硬質レジンでも様々なキャラクタライズが可能になりました。この技法は今でも使っています。

この技法を応用して、ステイン材と、表面滑沢材を診療室に持って行き口腔内で色を合わせる事をやり始めました。実際に隣の歯を見ながら着色するので確実に色を近づける事ができ、患者さんにも喜ばれました。この技法、皆さんも試して見て下さい。